「あ、ここって私たち世代の街なんだ」
若葉に新しくできたブッフェで、とろろを食べ続ける夫を眺めながら、なんとなくそんなことを思いました。
いや、最初はそんな壮大なこと考えてなかったんですけど。
目的はブッフェです。
幕張、昔は2,000円くらいでホテルブッフェ食べられませんでした?
幕張ってホテルが多いので、昔からホテルブッフェの激戦区でした。
私の記憶では、
2,000円くらい出せば、結構おいしいホテルブッフェが食べられる。
そんな感覚だったんですよ。
……そう。
20年前までは!!!!
インフレ!
インフレ!!
インフレ!!!
気づけば家族で行ったら1万円超えが普通に見えてくるようになりました。
し、新規開拓しなきゃ……。
と思って安いところにも手を出したんですが、
(家族4人で5000円しないくらいのとこ)
爆散。
味が悪かったり、客層が合わなかったり。
「安ければいいってもんじゃないんだな……」
という、当たり前のことを学びました。
そこで若葉の新しいブッフェへ
今回行ったのが、幕張ベイパークに新しくできたブッフェ。
だいたい3,000円くらいから、内容によって上のコースも選べるタイプです。
今回はお友達のお誕生日だったので、
刺身!
天ぷら!
食べ放題!!
まで付けました。
せっかくのお誕生日ですからね。
そして食べ始めてしばらくして思いました。
あ!!!
おいしいけどこれ!!!
デフォの3,000円コースでいいわ!!!!
いや、ほんとに。
めちゃくちゃいい意味で。
基本料金の範囲が、普通に強い
夫はとろろかけを延々と食べている。
もはや苦しい。
そして痒い。
そこまで食うな。
お蕎麦もちゃんとおいしい。
お肉もある。鶏肉もある。
週末夜はしゃぶしゃぶまで料金内。
もう十分じゃない?
追加した天ぷらとお刺身も、おいしいんです。
おいしいんだけど、
天ぷらは出てくるまで少し時間がかかるし、感想としては、
「家でこれ出てきたらめちゃくちゃ嬉しい」
「専門店には敵わない」
「でも単品600円で出てきたら、かなりおいしい」
くらい。
つまり、ちゃんとしてる。
ちゃんとしてるんだけど、
ブッフェでは基本コースが強すぎる。
これなら次は3,000円のコースでいい。
むしろ、それが一番うれしかった。
「安い店」じゃなくて「気軽にちゃんとしてる店」が欲しかった
まだ焼肉が重くない年齢なので、家族全員で
「肉だ!!!!」
となったら普通に焼肉へ行くと思います。
でもここ、
おしゃれで、きれいで、客層も落ち着いていて。
母+子で行くなら、総額5,000円以内でも楽しめそう。
あ、こういうところが欲しかったんだよなあ。
安さだけを追求しているわけじゃない。
かといってホテルブッフェほど気合いを入れなくていい。
想定客層、30代後半〜40代女性あたりなのかな。
だとしたら、
はい。私です。
そして、ここでふと思ったんですよね。
お隣のベイタウンとは、なんか違う
若葉のすぐ隣には幕張ベイタウンがあります。
近いです。
めちゃくちゃ近い。
なのに、街の「おしゃれ」の種類が違う。
ベイタウンって、
バーン! 海外!!
バーン! 高級!!
という感じがありません?
石畳があって、ヨーロッパっぽい建物が並んで。
実際、ベイタウンは1995年に入居が始まった計画都市で、街路沿いに建物を配置して1階にお店を入れるなど、街全体の景観までかなり意識してつくられています。住宅地として初めてグッドデザイン賞のアーバンデザイン賞まで受賞しています。(千葉市公式サイト)
そして2000年。
海浜幕張にはカルフールの日本1号店ができました。
今のイオン海浜幕張店です。
同じ年には、今の三井アウトレットパーク幕張の前身、ガーデンウォ〜ク幕張も開業しています。(千葉県公式サイト)
カルフールですよ。
フランスのスーパーが幕張に来たんですよ。
子どもの頃の私には、
「幕張=なんか海外っぽい」
というイメージがものすごくありました。
ハロウィンなんかもそう。
ベイタウンでは今でも街ぐるみのハロウィンイベントが行われていて、住民主体のイベント文化がかなり根付いています。(幕張ベイタウン自治会連合会公式サイト)
だから私の中では、
ベイタウン=母世代が憧れた「外国みたいな暮らし」
なんですよね。
じゃあ若葉は何なんだろう
一方の若葉。
幕張ベイパークとして本格的に街びらきしたのは2019年。
ベイタウンより、二十数年若い街です。(千葉市公式サイト)
そして歩いていると、お店の雰囲気もなんとなく違う。
私の完全なる主観なんですが、
アースとか好きだった大学生女子が、そのまま大人になって、夢だったお店を開きました。
みたいな感じ。
わかります?
ナチュラル。
木。
植物。
ちょっといい食材。
丁寧な感じ。
でも「高級店です!!!!」とは言ってこない。
まあ、
値段を見ると「おっ」ってなることはある。
あるんだけど。
好きなんですよね、私は。
調べてみると、若葉の街づくり自体が「住む・学ぶ・憩う」を混ぜ、多世代のコミュニティをつくる方向で計画されています。
住宅だけをドンと建てるのではなく、お店や公園、交流拠点なんかを混ぜて「街で過ごす」ことそのものをつくろうとしている。(千葉市公式サイト)
ああ。
だからか。
ベイタウンは「海外への憧れ」、若葉は「暮らしへの憧れ」
これ、世代間格差というより、
世代間「憧れ」の違いなのかもしれない。
1990年代に生まれたベイタウンは、
「海外みたいな街に住みたい」
という憧れ。
2010年代後半から育っている若葉は、
「毎日の暮らしを、ちょっと気持ちよくしたい」
という憧れ。
もちろん、これは私が歩いて感じた勝手な解釈です。
でも街がつくられた年代を調べてみたら、本当に20年以上違っていて。
妙に納得してしまいました。
粗雑な私ですが、とにかく若葉は居心地がいい
私は別に丁寧な暮らしをしていません。
むしろ粗雑です。
そんな私でも、
若葉、わー!!ってなる。
ちょっとおしゃれ。
でも背伸びしすぎてない。
子どもと一緒に行ける。
普段着で行ける。
だけど、いつもの生活よりほんの少しだけ気分がいい。
幕張ベイパーク クロスポートには、地域の人が使えるスペースもある。
わー、嬉しい。
うちからは、いつも若葉のタワマンの先っちょが見えています。
だって近いんだもの。
だからこれは、
「遠くに素敵な街ができた」
という話ではなくて。
自分の生活圏の中に、自分たちの世代が「こういうのでいいんだよ」と思える街が、少しずつできている。
という話なのかもしれません。
母たちが憧れたベイタウンのすぐ隣に、
今度は私たちが落ち着く若葉ができた。
そして私はそこで、
夫がとろろを食べすぎて痒くなっているのを見ながら、
「次は3,000円コースでいいな」
と思っている。
たぶん、そういうことなんだと思います。

